英進塾_先生ブログ

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アメリカでのお話(15) ≪Tubing≫

 夏休みに入り、ここ青森もようやく夏らしい天気と気温になってきました。
湖の数が10,000以上あるミネソタ州の夏の楽しみと言えば、もちろん、バス釣りや、大自然の中で、カヌーでの川下りが一般的です。


 今日は、少し変わったスポーツを紹介しましょう。みなさんはTubing(チュービング)という言葉を聞いたことはありますか?モーターボートの後ろにひかれて水上を滑走する、ウォータースキーは知っていますよね?
慣れない人は2本のスキーから始め、水面に起き上がるタイミングと、ターンのタイミングをつかめば、1本のスキーでも滑ることができるようになります。Tubingではモーターボートの後ろにひかれているのは、スキーに乗った人ではなく、大きなトラックなどのタイヤの内側に入っているゴムチューブなのです。イメージとしてはライフジャケットを着た人が、大きな浮き輪につかまり、モーターボートで引かれるのです。


 ウォータースキーと違い、特別な技術を必要としないために、子供から大人まで楽しめるスポーツです。
風を切って進んでいくゴムチューブに、ただしがみついているだけでいいのです。モーターボートがスピードを上げて湖面を進んでいくにつれて、当然、後ろにひかれているTubeのスピードも上がってきます。


 しかし、このTubingのおもしろさは、ここからです。後ろで引かれている人が、片手を上げて合図をすると、モーターボートは舵(かじ)を切ります。すると、後ろの引かれているTubeには遠心力がかかり、ほぼ、真横に移動します。湖面の小さな波がジャンプ台になり、Tubeは空中に離陸し始めます。振り落とされないように必死にしがみつきながら、体全体でバランスを取りながら、着地します。風を切って湖面を進む様は、鳥か、イルカにでもなったような感覚になります。限界を超えるスピードになると、Tubeにしがみついていられなくなるため、手を放した瞬間、上下左右がわからなくなるほど、湖面を激しく回転します。ただ、ライフジャケットを着ていますから、振り落とされた人が、おぼれたり、沈んだりすることはありません。


 Tubingは行っている人も、周りで見ている人も一緒になって楽しめる、夏のスポーツです。


LESSON 15 チュービング 飛沫(しぶき)とともに 風になる